平湯文夫の研究所だより No.048
尼崎の学図研大会で『手づくり改修法』が120冊も売れました。
学図研の全国大会があり、執筆者の津留さん、竹村さんの分科会が盛会だったこともあり、3日間の大会の2日目午前中には、用意した120冊が完売してしまいました。大会中、ダントツのベストセラーのはずです。
私は、これまでも、図書館界で、今もっとも必要とされているもの、必ず役にたつものを、だれでも気軽に買えて、まわりにプレゼントもできるような値段にするために、自費出版をつづけてきました。そして、それぞれ、数千冊から1万数千冊もさばいてきました。おそらく、図書館界では例のない、桁はずれの冊数のはずです。ほんとにたくさんの方たちが買ってくださったというべきかもしれません。
しかし、全国の図書館にかかわる人たちの総数からしたら、まだほんとに少ないと思っています。図書館にかかわる人たちの中でも最も熱心な人たちが集まる団体の会員でも、購入している人は一部でしょう。『カラーパネル篇』や『図書館員を志す人へ』に学ぶ余地などない図書館は、日本中には一つもないはずと自負している本ですから残念なことです。
とにかく、図書館員は、まず関係の出版物に精通していて、資料提供するのがその仕事なのに、自分の仕事である図書館にかかわる資料、情報には恐ろしく疎いのに驚くことはしばしばです。図書館員は、まず、自分の図書館をよくしていくための情報、資料に敏くなることこそが第一です。
活水中高校と国府台女子中高の図書館が竣工しました。
長崎の活水は6月に、千葉県市川市の国府(こうの)台は8月に、共に平湯モデルの学校図書館として存分に手つだわせていただいて据えつけが終わりました。開館もまもなくです。広さや立地や、大切な玄関についても、既存の家具や蔵書の生かし方についても、学園側とも設計事務所とも知恵を出し合ってつくりましたので、きっと参考になると思います。ぜひ見学なさってください。
全国の私立小学校から京都に集まった研修会でも話しました。
50名近い参加者に、小学校図書館の生きかえらせ方について、施設面を中 心に3時間半をいただきましたので、存分にお話できたと思いました。夜の懇 親会では、昼の反応もたくさんきけて満足でした。
翌日午前中は、京都市内の私立小学校に招かれて、図書館の改修プランについて話し合いました。事務長さん、図書館主任、2人の司書の方たちで話し合いましたが、4人の方たちが同じレベルで存分に発言されるのが大変新鮮で印象的でした。公立では沖縄でしか見られない風景です。とても大切なことです。
午後から名古屋へ行き、「愛知」にできた平湯モデルのショールームを見せてもらい、カタログづくりについて話し合いました。翌日はセントレア空港に近い常滑の陶磁器まつりを見て帰りました。
『絵本の部屋をつくりましょう』というすてきなパンフができました。
子どもの本と子どもの読書にくわしく熱心な方たちが、幼稚園や保育園に絵本の部屋づくりを進めたいとはりきっておいでです。年来の願いがいよいよ実現されることになりそうです。関心のある人には差上げます。