平湯文夫の研究所だより No.045
1年3か月をかけて平湯モデルがいよいよ新しい展開へ
先に予告しました12年ぶりの新展開が6月にスタートできそうです。まずは30頁ほどの紹介パンフレットからと、その仕上げに4,5月は懸命でした。12年前、「平湯モデル全国普及グループ」を立ちあげたとき、50頁ほどの「平湯モデルのとり入れ方とカタログ」をつくるのに大変でしたが、今回は、それをふまえて、内容を2冊に分けて、まず30頁ほどの「紹介パンフ」をつくり、ひきつづき、40頁ほどの「カタログ」づくりにとりかかります。そのパンフが6月始めにできあがるのです。
その新しい展開については次号で紹介する予定ですが、今回はパンフから、小学校(下左)と中高校図書館(下右)のレイアウト図を紹介します。
保育園、幼稚園の「えほんのへや」づくりが進みそうです。
保育園、幼稚園や小学校にすぐれた子どもの本を広めることに長いことかかわってこられた方たちが、平湯モデルに強い関心を寄せていただいています。本だけですぐれた子どもの本や子どもの読書を広めるよりも、平湯モデルの湾曲絵本架や丸テーブルなどで、小さな絵本コーナーや絵本の部屋づくりもいっしょにすすめていった方が、ずっと効果的だということに気づかれたようです。実際にいくつかの園にごいっしょして、園長さんとお話しする機会ももちましたが、園長さんたちの反応は、もうすぐにでも発注したいような雰囲気で、これはいけると感じました。またたのしみがふえた感じです。
東日本大震災の大災難が日本を変えられないか。
この言いようもない災難が、日本はもとより、世界中の人々に、日本人のすばらしさ、人間の美しさを知らせてくれたのはせめてもの救いでした。日本が豊かになればなるほど、日本の情けなさ、人間のやりきれなさがいやましていったように思えてならなかったからです。
ところが、この極限を経験することで、私どもは思わぬことを知ったのです。
人のいのちを救えるお医者さんを筆頭に、こんなとき、人間だれだって、それぞれにその気さえあれば、ひとの役にたてるものだと知らされたのです。
もっといろいろなことにも生かさなければと思います。まず、電気。使いすぎです。冬のオフィスも電車の中も暑すぎます。夏は寒すぎます。冬は寒いもの。着ればいいのです。夏は暑いもの。脱げばいいのです。自分のことで恐縮ですが、私の書斎は、夏は手のひらほどの小さな扇風機一つ。冬は足元に小さなセラミックヒーターだけ。空調機で部屋中を暖めたり、冷やしたりすることはありません。地球がこわれることを思えばなんでもないことです。
さらに、もっと広げて考えなおす機会にしたいものです。台所洗剤、薬、サプリメント、化粧品、飽食・・・・。50年、60年前の生活を知っている者には、あきれるものが多すぎます。これらのほとんどに、ほとんど無縁で、ちゃんと心豊かに、なんとか健康に生きています。今、ちまたにも家の中にもあふれているものは、暮らしを豊かにするより、いのちをそこないつづけていることはないでしょうか。水も紙も木材も・・・・使いすぎです。
この度の未曾有の大災難をこんなことを考えなおす機会にしたいものです。