研究所だより

平湯文夫の研究所だより No.033


福岡県大木町の図書館がこどもの日に開館しました。


 準備室はじめ関係者一同がんばって、なんとかりっぱに開館を迎えました。子どもたちからお年寄りまで、一日中町の人たちで溢れて、自分の町にすてきな図書館ができたと喜んでいただいたと思いました。
率直なところを言うと、日本中の公民館とか、コミュニティーセンターとか、社会教育施設とかが、どうしてどこもみんなこんなに魅力がないのだろうとずっと思いつづけてきました。そんな公民館が、吹き抜けと楽しい階段で魔法にかけたようにすてきになったと思っています。
コンクリートで囲まれた建物の前に、3.5メートル×15メートルのガラスで囲まれた部屋を張り出しましたので、100タイトルもの雑誌が並んでいるのも、それを見てくつろいでいる人たちが外から見えるのもすてきです。 これら施設の魅力に、本の力が加わるから、図書館は、これまでの社会教育施設とは大きくちがうことがはっきりわかっていただけそうです。


 町長さんの『三びきのやぎのがらがらどん』の読み聞かせでオープン


外から全面シースルーのくつろぎの部屋


大木町は、エコの町で、合併しなかったことのよさの感じられる町です。

 大木町は、茸と苺づくりの農業の町です。そして、糞尿、生ごみから浄化槽汚泥まですべて有機肥料とエネルギーに循環させる施設をもっています。最近、道の駅もできて、そこに、開店した郷土料理館はいつもいっぱいです。ほかに、評判の温泉まであり、合併したところに見られない活気のある町です。


この記事は、2003年7月1日から平湯文夫先生が自身のホームページ「図書館づくりと子どもの本の研究所」に掲載した研究所だよりを再編集して転載したものです。


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