研究所だより

平湯文夫の研究所だより No.027


前川恒雄さんの『図書館員を志す人へ』を増補復刻しました。

既に1万5千冊も売れて、図書館に関心をも つ人たちを元気づけてくれている『図書館員 を志す人へ』です。

 実は、増補復刻したのは、2年半前で、その3千部がなくなって、今年の5月に増補復刻2刷を3千部増刷しました。24年前の初版以来、既に1万5千部が求められたのですから図書館関係の本としては驚異的な部数です。
 24年前、50頁の小冊子を、送料共10部千円というユニークで超格安の出版の方法をとったのでしたが、今回は、この小冊子への全国から反響を抄出して載せるなどして、倍の104頁に増補し、送料共1冊400円、5冊以上1冊200円としました。
  20年前のような全国からの熱狂的な注文こそありませんが、この本は私が元気なかぎり、出し続けなければならない本だと思っています。図書館づくりというセイフティネットづくりの困難な仕事に耐えていくにも、また自分のまわりに仲間をふやしていくにも、この本ほどふさわしいものはほかにないと思うからです。この本のどの1頁を読んでも、元気がもらえます。そして、この本を読んで図書館づくりの仲間になってくれた人がどれだけいることか。電話やファックスひとつで、送料共、4百円で1冊、千円で5冊、赤紙の郵便為替用紙を添えていつでもお送りします。


『平湯文夫の学校図書館のつくり方』が本になります。

「平湯文夫の学校図書館のつくり方」が連載された『スクールアメニティー』誌です。

 学校建築専門のわが国唯一の月刊誌『スクールアメニティー』に一年間連載したものの単行本化にやっととりくむことになりました。
 この連載は、学校図書館の新改築、改修について初めて本格的に書かれたものだと思っています。ところが同誌が、都道府県、市町村の教育委員会と私学法人、設計事務所等への年間契約購誌の雑誌であるため、店頭でも図書館でも見かけにくいもので、発行元のボイックス社でも当初から単行本化が考えられていたものです。
 連載の記事は、全国の教育委員会等の学校設置者や設計事務所向きに書かれていますので、学校図書館現場の司書や教委や父母、ボランティアの方々にも分りやすく役立つよう加筆したり、また、そういった学校図書館関係者にも執筆していただいたりするのに、しばらくかかりそうですが、来年夏の出版を目標にしています。
 本の体裁、内容は、だれにも手にとっていただける分りやすいものにするために、カラー写真や図面を配した、大半をカラー印刷の B5判を予定しています。
 発行は、連載誌発行元のボイックス社です。
 学校図書館の施設づくりは、一部の私学で、意欲的なとりくみもみられますが、多くは、旧態依然のままの、狭くて楽しくないものばかりで、その豊かな活動を阻んでいます。私が関わってきた、従来のものとすっかりちがう学校図書館づくりのノウハウをカラー写真と図面で見ていただくことで、学校図書館を施設面から生きかえらせていくことに役立てたらと楽しみにしています。ご期待ください。


この記事は、2003年7月1日から平湯文夫先生が自身のホームページ「図書館づくりと子どもの本の研究所」に掲載した研究所だよりを再編集して転載したものです。


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