研究所だより

平湯文夫の研究所だより No.023


「諫早学校図書館ボランティアネットワーク」の研修会に。

 全市立小中校45校の学校図書館を生きかえらせようというボランティアのネットワークができてもう7年にもなるというのですからすごい。午前中、100名もの参加者に、学校図書館を生きかえらせるノウハウのお話。午後から2つの学校を訪ねて、実際にどこをどうしたらよりよくなるかをみんなで考えました。ここにもたくさんの方たちが参加されて、その熱気に圧倒されるほど 。


原鶴温泉で「第56回図書館問題研究会全国大会」

 10年ぶりの九州での大会。九州での大会参加は最後になるでしょう。30年前、全国の公共図書館が立ちあがっていくなか、東高西低といわれて、一向に立ちあがりそうもない九州・沖縄の公共図書館をなんとかしなければと始めた「九州・沖縄図書館づくりセミナー」。20年間、毎年、九州・沖縄の各地をめぐって、11年前、第20回沖縄大会をもってひとまず幕をとじました。そして、全国の図書館状況を克明に統計化しつづけた浪江虔さんに、「今や、九州・沖縄は、全国で最も注目されるブロックとなった」などと言っていただいた。しかし、幕を閉じて11年もたつと、九州での大会というのに話題にすらならないのではないか。大会の数日前、そんなことを思って、せわしない中、「九州・沖縄図書館づくりセミナーの20年-ミニ展」をやろうと思い立ちました。ひとまとめにして保存はしてあるものの、ほとんど整理されていない資料の中から、「大会要項」と「参加者名簿」をなんとか20年分揃えることができました。それに第1回の雲仙大会について、『みんなの図書館』‘79,12月号に載せてもらった、まだワープロなどない時代の手書きの資料に、『図書館雑誌』vol,74、No,2に載せていただいた記事、それに最終回の沖縄大会の折、『沖縄図書館協会ニューズレター』 ’98、8に載せていただいたこのつどいの生い立ちからのことを書いた記事、そしてこのセミナー第1回のことで始めた私の『西日本新聞』連載の「みんなの図書館」の第1回と最終回の23回の記事を載せた10頁の資料も用意しました。
  そして当日は、全体会場入口に「九州・沖縄図書館づくりセミナーの20年」の看板の下に、20回分の「要項」と「参加者名簿」を展示し、10頁分の資料は参加者全員に差し上げました。これらに見入る人たちもけっこうおられたので、それなりのことはあったかな。資料を欲しい方はお知らせいただけば送ります。


7月21日は北九州地区公共図書館等協議会職員研修会に。

 午前中は、図書館の改修工事にかかろうとする芦屋町を訪ねて、本田社会教育課長さんと図書館員と改修プランの検討。午後の研修会には、例年と違い、図書館と公民館図書室職員に加えて、教育委員会、学校司書、ボランティアに、図書館友の会の方たちまで集まってくださった。「今日、多方面から集っていただいたことは大変嬉しい。今、図書館のトレンドの最先端は、公共図書館と学校図書館のネットワーク化。図書館のことを公共図書館員だけでとりくむときではありません。学校図書館もいっしょにして、市民もボランティアもいっしょになってとりくむときです」と話はじめた。手ごたえもしっかり感じた。


この記事は、2003年7月1日から平湯文夫先生が自身のホームページ「図書館づくりと子どもの本の研究所」に掲載した研究所だよりを再編集して転載したものです。


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